私とコスメと煤と。

コスメ系ツイッタラーnyancosmeのブログです。

『モテコスメ』に対する違和感

スタートダッシュから筆圧強めに主張したいこと書いていきますよ!

今日び美容雑誌やキュレーションサイトに溢れる

『モテコスメ』

『モテメイク』

『愛されうんちゃら』などなどの文字。
範囲を広げると『婚活リップ』『恋愛コスメ』なども含まれますね。

 

あれ、なんですか?

 

というのが今回のお話です。

 

揚げ足取りみたいな話から入ります。
『モテ』って一体なんでしょう?

意中の人から好意を持ってもらえること?
不特定多数の異性からちやほやしてもらえること?
老若男女問わず好感を得ること?

どれも正しいようで違いますよね。


恐らく、人それぞれ思い描く『モテ』は違うはずです。
ただ、現状では上記の内容が十把一絡げで束ねられてしまっているように思います。

 

『モテコスメ』という単語は、(私の主観ですが)

・化粧品のメーカー側

・雑誌やキュレーションサイト

インフルエンサー等のプロモーション等をきっかけに商品に冠されています。
自然なコーラルピンクやピンク・パープル等の色味でキラキラとした質感の“可愛い”“女の子らしい”ものが多く、
(例:アディクションのミスユーモア、オペラリップティントのコーラルピンク、ジルのミックスブラッシュコンパクトなど)
誰にでも似合うとか、万人向けとか、そんなキャッチフレーズがつくことも多いですね。

 

確かに可愛いです。それは間違いない。
でも、私はそこに疑問を抱きました。
それらを身につけることで全ての消費者が本当に『モテ』を手に入れることができるのでしょうか。

 

昨今はパーソナルカラーやパーソナルデザインといった、パーソナライズされたコンテンツが人気です。
「私の似合うは貴方の似合うではない」ということが一般にも知れ渡っているのかな、と思います。
皆が皆、コーラルやピンクで可愛らしい雰囲気が似合うでしょうか?
それよりももっと似合う色、似合う系統があるのでは?
「その人らしさ」「その人の魅力」を最も発揮できるものがその人にとっての『モテコスメ』であるべきではないでしょうか。

 

別の視点から申し上げると【受け取り側】の気持ちも置き去りです。
『モテ』を届けたい相手は、本当にそのコーラルやピンクで可愛らしい系統が好きですか?
仮に恋愛対象が女性の男性に向けているとしても

“ハイヒールが似合う年上のお姉様が好き”とか

“気が強そうなギャルがタイプ”とか

“黒髪ストレートロング一択”とか色々好みがあるのではないかと…。
意中の相手がいるのであれば相手の好みに沿ったアイテムが『モテコスメ』ですし、

不特定多数に好まれることが目的であっても、結局自分のポテンシャルを最大化できるコスメが『モテコスメ』ではないのかという結論に達してしまうんですよね。

 

Twitterでは散々

「こっちの空気読まずにリードしてくるオラオラ系マジ無理」

「恋愛工学とか女を馬鹿にするな!」といった論調なのに、

女性側も好意を得るためにパターン化した装備で挑むなんてダブスタもいいところです!

 

私たちも異性からのアプローチに紋切り型の対応を望まないように、

相手に対しても紋切り型の『モテ』を押し付けないことが大事なのではないでしょうか。
ちゃんと相手を見て、シチュエーションを考えて、自分の顔立ちや着ていく服装とのバランスを考えた方がよっぽど『モテ』に近づく、ということです。

 

実例を挙げるとすると…
例えば趣味が合う付き合いたての彼と秋の美術館デートとして。
芸術の秋ですから秋らしく。美術館までの銀杏並木を歩くのに映える、

ブラウンのニットに長めのチェックスカート。

足元はローヒールなブーツ、頭にはベレー帽。
…であれば、メイクも自然とナチュラルめなブラウン~オレンジメイクが似合うなー、とか思いませんか?
初めてキスする可能性も考慮して乾燥した美術館内で唇がガサガサにならないようにツヤ感持続の高保湿系のリップや接近戦用のファンデを選ぶとか、
長時間立ちっぱなしを考慮してヒールが低めなのでアイシャドウも自然な雰囲気にして全体的にカジュアルな雰囲気に、とか。

 

もう一例あげていきましょう。
“取引先の可愛がってる営業さんとお洒落な個室居酒屋・バー等でサシ飲み”とするとします。
仕事中のメイクからギャップを見せつつ飲食による色落ちを考慮して、

アフター5にティント系バーガンディレッドのリップを塗りなおすとか、
目を印象的にするためにアイラインを太め長めに描き足して

暗がりでも輝く大粒ゴールドラメのシャドウをアイホール中央にオンとか。
相手を弟分のように可愛がっていて、その関係が良好なら、

アピールすべきは「愛され」より「大人の余裕」だと思いますし、
取引先の方=社会人として信頼がおけるという大人の雰囲気を崩さずに少し色っぽくのが適切なのではないかなぁとおもいます。

 

勿論、↑はあくまで私がやるとしたら~なので、ひとりひとり違ったアピールの仕方はあると思いますが、
ひとくちに異性へのアピールを目的としたメイクといっても色んな幅があるという前提だけは叫ばせていただきたいと思います。
色んな背景を無視して「ピンクのふぁふぁニット♡肩出しでちょっとセクシー♡スタイルがよく見えるように華奢なピンヒール♡」などをやると
一気に台無しになってしまうのと同じように、メイクも見せたいイメージや相手の好みにあったものをチョイスして!!!ほしい!!!!!

 

自分の素から離れたキャラを演じてマッチングしたところで、メッキが剥がれてしまったら合わなくなってしまうのですから。

中身も外身も最初から素(自分らしい、自分が好むテイスト)に近い状態で相手に挑むのが長期的に見て最も成功率の高い戦略なのではないでしょうか。

 

…という背景ガン無視・全部ひっくるめて『合コンやデートには可愛らしい雰囲気のモテコスメ!』なんて、あまりにも雑です。
マーケティングってそんな適当なものではない筈ですから、PR担当の皆様には安易に『モテ』を持ち出さないでいただきたいものです。

 

ぼろくそ言ってますが、言いたいことがわからないわけでは無いんです。
『モテコスメ』の需要と近いシチュエーションを挙げるとすれば、就活メイクを取り巻く状況とよく似ている気がします。
面接官に不快感を与えない無難な色のアイシャドウにチークにリップ、髪は清潔感を与えるアップヘアで前髪は崩れないように…うんぬんかんぬん。
好感をあたえたいという動機は共通ですよね。
しかしこちらに関しても、皆が皆就活ルックで紋切り型の恰好や言動をして、面接官に本人の魅力って伝わってるのか甚だ疑問です。
個人的にはスーツ業界や美容業界の陰謀とすら思ってしまいます。
まだ就活の方が「ビジネス用」とか「面接官向け」といった対象が明確な分、わかりやすいです。
『モテメイク』は対象の好みすら曖昧ですから始末に負えません。

 

…というわけで、はっきりとしたメリットを感じることができない『モテコスメ』の宣伝文句。
こじらせている私は「ま~た雑な宣伝しおってからに…」とテンションがだだ下がりになってしまいます。

『モテコスメ』と呼ばれているコスメ自体は好きなものがいっぱいなので、もうちょっとどうにかしてほしいですね。

はじめまして。

こんにちは!

にゃー٩( 'ω' )۶(@nyancosme)と申します。

 

日頃はTwitterでコスメ愛を叫んだり、日々のよしなしごとを呟いております。

 

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アクが強くて気軽に書くには憚られる

などの、Twitterでは没になった内容について思う存分書き殴っていく予定です。

 

割と偏っていてエッジィな内容になるかもしれませんが、温かく見守っていただけると嬉しいです。

 

それでは、よろしくお願いいたします!٩( 'ω' )۶